美川憲一 ツイン・ベスト

美川憲一 美川憲一 ツイン・ベスト歌詞
1.神威岬

作詞:水木れいじ
作曲:水森英夫

やっぱりあなたは 来なかった
神にもそむいて 愛したけれど
黒ユリ抱いて この命
積丹(しゃこたん)しぶきに 散らそうか…
カムイの夕陽 なぜ燃える
私の夢は 消えたのに

あれからいくつの 流れ星
かぞえた女の 一途なねがい
面影胸に 待ちわびて
積丹かもめに なれるなら…
カムイの岬 どこまでも
あなたを探して 飛ぶものを

おまえが死ぬとき 俺も死ぬ
あの日の誓いが 夜空を焦がす
悲しいほどに 美しい
積丹伝説(ロマン)の 火祭りよ…
カムイの月は 知っている
この世の果てに 咲く恋を


2.夢おんな

作詞:見尾田瑞穂
作曲:井上忠也

死ぬほどあなたが 好きなのに
ネオンを離れちゃ くらせない
恋して別れて 流されて
今夜はどこの 裏街か
あゝ 夜に花咲く 夢おんな

酒場の女の 恋なんて
花火のような ものなのね
お金じゃ買えない しあわせを
いちどはつかんで みたかった
あゝ 夜に花咲く 夢おんな

まともに愛して 愛された
そんな昔も あったのよ
ひとりで飲むのが さみしくて
雨にきかせる 恋ごころ
あゝ 夜に花咲く 夢おんな


3.三面記事の女

作詞:小谷夏
作曲:米山正夫

新聞で 見たでしょう
おととい私は あの部屋で
あなたの心を 見うしない
白い薬を 飲みました
あゝ 私は三面記事の女
近づくサイレン 聞きながら
あなたの名前を 呼びました

新聞は いじわるね
女のまごころ 知らないで
冷たい人への 面当ての
狂言自殺といってます
あゝ 私は三面記事の女
面会謝絶の 病室で
白い涙を 拭きました

新聞は みたくない
死にきれなかった あの日から
くる日もくる日も 目に入る
不幸な女の ことばかり
あゝ 私は三面記事の女
噂もやがては 消えるから
忘れて下さい 忘れます


4.幸せになりたい

作詞:高畠じゅん子
作曲:中川博之

どうしてわたしは ついてないの
何から何まで ついてないの
恋をして 捨てられて
なんど死のうと 思ったか
十九 二十の 昔のように
ああぁ もう一度 幸せになりたい

優しく騙した あなたでした
それでも恨めぬ わたしでした
お化粧を おとすとき
かくせないわね 年齢なのね
春をかえして かえして春を
ああぁ もう一度 幸せになりたい

どうしてわたしは ついてないの
何から何まで ついてないの
すがりつき ひきとめて
尽くすたんびに 嫌われる
馬鹿な女ね 見る目がないの
ああぁ もう一度 幸せになりたい


5.女の翼

作詞:岡田冨美子
作曲:浜圭介

命燃やせば涙が残り
濡れた鏡がひび割れる
あなたに染まったからだには
何色ルージュが似合いますか

※愛に溺れるけだるさと
愛が終わったはかなさと…
ああ 死にたいとも言えなくて
折れた翼がまだたためない※

夢に揺られて暮らした部屋は
細い迷路のつきあたり
ベッドがきしんだ夜更けには
永遠契って眠りあった

そんなあなたの気まぐれと
こんな私のわがままと…
ああ 物語は続くから
折れた翼がまだたためない

(※くり返し)

折れた翼がまだたためない


6.別れの旅路

作詞:たかたかし
作曲:中川博之

汽車を降りたら 赤い灯ひとつ
風にこぼれる ここは港町
鞄にあなたの 想い出つめて
待つだけのくらしを 捨てにきました
旅の途中で 女がひとり
辛口の酒をのむ 別れの旅路

岬はずれの ちいさな宿で
ちがう生き方 考えています
木枯らしまじりの 海鳴りきけば
さみしさの深さに 胸が泣きます
つらい苦しい あなたのことが
好きだから恋しくて なみだの旅路

夜明けまじかの さいはて港
今日も誰かが 過去を捨てにくる
死ぬきになったら 生きられるはず
悲しみの駅から 汽車を乗り継ぎ
明日をさがして 女がひとり
さすらいの北の果て 別れの旅路


7.おだまり

作詞:吉幾三
作曲:吉幾三

世の中どんなに 変わろうと
二人のこの恋 変わらない
幸福すぎても こわいけど
お金じゃないのと 彼は言う…
おだまり おだまり
あんたのその手で 何人くどいた…
恋がしたいの…
死ぬほど辛い…恋が

夢みる女は かわいくて
悪魔のえじきに なりやすく
他人から綺麗と 言われてサ
彼氏を忘れて きれいごと…
おだまり おだまり
大きな鏡で 寝る前見なよ…
何が悪魔ヨ…
あんたがよっぽど…悪魔

旅する女の 横顔に
悲しい明日が 見えるとか
タバコ銜えた 男には
未練のお酒が 似合うとか…
おだまり おだまり
恋も出来ない 女も居るのよ…
何が辛いヨ…
何も無いのが…辛い

おだまり おだまり
あんたのその手で 何人くどいた…
恋がしたいの…
死ぬほど辛い…恋が


8.駅

作詞:丹古晴己
作曲:叶弦大

男なんかは もうこりごりと
この町におりて また泣きました
ああ やつれたこころを だきしめて
あてない切符を 買うなんて
いやいやいや だけど バカな私
不幸という名の 暗いさだめを
どこかの駅で 追い越したのよ

ひとりぼっちで 改札口を
通りぬけるのは さびしいものです
ああ すべてをつくして 捨てられて
みれんを残して ゆくなんて
いやいやいや だけど 愚図な私
涙という字を 化粧で消して
伝言板に さよなら書いたわ

ああ すべてをつくして 捨てられて
みれんを残して ゆくなんて
いやいやいや だけど 愚図な私
男なんかは もうこりごりと
これからさきは 言いたくないのよ


9.さそり座の女

作詞:斉藤律子
作曲:中川博之

いいえ私は さそり座の女
お気のすむまで 笑うがいいわ
あなたはあそびの つもりでも
地獄のはてまで ついて行く
思いこんだら いのち いのち
いのちがけよ
そうよ私は さそり座の女
さそりの星は 一途な星よ

いいえ私は さそり座の女
お気の毒さま 笑うがいいわ
女のこころを 知らないで
だまして汚して 傷つけた
ばかな男は あなた あなた
あなたなのよ
そうよ私は さそり座の女
さそりの毒は あとで効くのよ

紅茶がさめるわ さあどうぞ
それには 毒など 入れないわ
つよがり言っても おんな おんな
おんななのよ
そうよ私は さそり座の女
さそりの星は 一途な星よ


10.火の鳥

作詞:秋元康
作曲:三木たかし

あたしから 切り出して
御破算にしたのに
あの女(ひと)と 別れたと
噂を聞いて また燃える

火の鳥みたいな あなた
炎の翼を広げ
思い出から 今甦る
火の鳥みたいな あなた
あたしの心の空を
昔みたく 飛び始めたわ

チャンポンで 飲み続け
悪酔いをした日は
さみしくて 眠れずに
「もしも」ばかりを繰り返す

残り火みたいな 未練
愛し合ってた日々は
忘れかけた あなたの住み処(か)
残り火みたいな 未練
あれから くすぶり続け
消せやしない 命になった

火の鳥みたいな あなた
炎の翼を広げ
思い出から 今甦る
火の鳥みたいな あなた
触れば 火傷(やけど)をすると
知っていても そばに行きたい


11.時という名の岸辺で

作詞:弦哲也
作曲:水木れいじ

めぐり来る春の日に 花は咲くけど
いつまでも花のままで
香ることはないのね
淋しさに 眠れない夜の深さも
瞳(め)をとじて 指を折れば
やがて朝が来るのね
だからめぐり逢い だから信じあい
人は旅をするのね 愛が欲しいから
あゝ流れゆく 時の岸辺で
教えてくれた それはあなた
あゝ流れゆく 時の岸辺で
人生は素晴らしいと

若すぎたあの頃は 許せなかった
お互いの傷あとさえ
今はとてもいとしい
光る星空に 光る過去達(おもいで)に
風よ伝えて欲しい 愛をみつけたと
あゝ流れゆく 時の岸辺で
あなたとふたり 謳いましょう
あゝ流れゆく 時の岸辺で
人生は素晴らしいと

人生は素晴らしいと


12.よせよ

作詞:南沢純三
作曲:鈴木淳

よせよと煙草を とりあげた
あなたはとなりに もういない
よせよとボトルのふたをした
気づかうあの手がなつかしい

酔っています 泣いています 私です
憎みきれぬ 思いきれぬ あなたです
別れて一年 たったのに
あなたのよせよがまだのこる

よせよとわがまま おさえられ
あなたにいつでも さからった
よせよと言われて 腹をたて
グラスをぶつけた 日もあった

酔っています 泣いています 私です
憎みきれぬ 思いきれぬ あなたです
どこかで心が ふりむけば
わたしによせよと 言いにきて

酔っています 泣いています 私です
憎みきれぬ 思いきれぬ あなたです
別れて一年 たったのに
あなたのよせよがまだのこる


13.銀座・おんな・雨

作詞:阿久悠
作曲:中村泰士

だから別れました 今朝のことです
いつか笑い合って 逢えるはずです
ああ あの人は いい人だったけど
このまま暮しちゃ いけない人だから
夜の銀座に 雨が降る
今日はどの娘が 泣くだろうか あ…

爪を噛んで話す 今朝のあの人
何故か胸に残って つらくなります
ああ 今日からは どうしてゆくのでしょう
何にも出来ない おさない人だから
夜の銀座に 雨が降る
今日はどの娘が 泣くだろうか あ…

外は雨のようね 傘はいらない
やせた肩をぬらして かけて行きます
ああ おたがいのためだと 別れたが
想い出たくさん 残した人だから
夜の銀座に 雨が降る
今日はどの娘が 泣くだろうか あ…


14.慕情

作詞:池田充男
作曲:水森英夫

人恋し リラ冷えの季節がくれば
うす紫に こころが染まる
おもえば ささいな 事だけど
なぜかあなが 許せなかった
私にうそを つかないで
愛の深さに 意地はった
さよならは あのさよならは 間違いね
リラ冷え肌まで しみる夜
泣き酒のんでます

そう言えば 暖かい毛布のなかで
子猫のように じゃれてた二人
いまさらどうにも できないが
女ごころは 浅はかでした
別れましょうか 別れよう
背中あわせで 意地はった
あらそいは あのあらそいは 間違いね
リラ冷え泣き酒 人恋し
おねがい帰ってよ

煉瓦の街の 雨さびし
ひとり生きると 意地はった
強がりは あの強がりは 間違いね
リラ冷え肌まで しみる夜
泣き酒のんでます


15.スカーレット・ドリーマー

作詞:小谷夏
作曲:都倉俊一

スカーレット スカーレット・ドリーマー
ドリーマー ドリーマー
スカーレット スカーレット・ドリーマー
ドリーマー ドリーマー
火のように めまいのように
玉姫さまのように

男と女があしたを話す
ひとつの話が あしたになると
女の中では女の中では夢になり
男の中では男の中では嘘になる嘘になる
スカーレット スカーレット・ドリーマー
ドリーマー ドリーマー
スカーレット スカーレット・ドリーマー
ドリーマー ドリーマー
それでも最後の最後の日まで
スカーレット スカーレット・ドリーマー
ドリーマー ドリーマー
スカーレット スカーレット・ドリーマー
ドリーマー ドリーマー
火のように めまいのように
玉姫さまのように

男と女の別れたあとは
もみ消し忘れた ラークの煙
小雨の夜明けに小雨の夜明けにくすぶって
やがていつかはやがていつかは灰になる灰になる
スカーレット スカーレット・ドリーマー
ドリーマー ドリーマー
スカーレット スカーレット・ドリーマー
ドリーマー ドリーマー
それでも最後の最後の日まで
スカーレット スカーレット・ドリーマー
ドリーマー ドリーマー
スカーレット スカーレット・ドリーマー
ドリーマー ドリーマー
火のように 孔雀のように
玉姫さまのように 果てしなき 海の彼方に


16.柳ヶ瀬ブルース

作詞:宇佐英雄
作曲:宇佐英雄

雨の降る夜は 心もぬれる
まして一人じゃ なお淋し
憎い仕打と うらんでみても
戻っちゃこない あの人は
ああ 柳ヶ瀬(やながせ)の 夜に泣いている

二度と逢えない 人なのに
なぜか心が 又いたむ
忘れたいのに あの夢を
想い出させる この酒が
ああ 柳ヶ瀬の 夜に泣いている

青い灯影に つぐ酒は
ほろり落した エメラルド
もだえ身を焼く 火の鳥が
雨に打たれて 夜に泣く
ああ 柳ヶ瀬の 夜に泣いている


17.湯沢の女(ひと)

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

送らないからと 急に背を向けて
青い角巻で 涙を隠す
風花が風花が 雪にもなれずに
吐息つくよに 薄い肩に舞う
越後湯沢の お葉という女

白い湯けむりに からだ寄せ合って
ふたり鮎になり はしゃいだ夜更け
忘れても忘れても 忘れきれないで
想いばかりが つのる宿灯り
越後湯沢の お葉という女

今度いつ来るの 口に出しかけて
言っちゃいけないと 淋しく笑う
鳥追いの鳥追いの まつりを見たいと
言えばからめた 細くつよい指
越後湯沢の お葉という女


18.花

作詞:松山千春
作曲:松山千春

愛の地獄で咲いた花
赤く赤く 咲いた花
酒と涙と荒れ果ててゆく
心のすみで 燃えている
ああああ 誰が知る

何度この街 抜け出して
誰も知らない 遠い街
作り話も うなづく人に
忘れていた 愛しさが
ああああ よみ返る

愛の地獄で 咲いた花
よくもよくも 咲いた花
どこで生きよと どこで死のうと
どうせ 明日は ないものと
ああああ いだきあう
ああああ いだきあう


19.小雨のブルース

作詞:星野哲郎
作曲:叶弦大

別れまぎわに やさしいことを
あなたが言うから 悪いのよ
あとを引きます 今夜の雨は
女ごころに しとしと しとと
しみて切ない 小雨のブルース

なんであなたを 憎めましょうか
みれんで泣くのは ゆるしてね
かわいがられた おもいでだけを
あとに残して 忘れましょうと
頬にこぼれる 小雨のブルース

今日もあなたの 来そうな店の
近くを歩いて 帰るのよ
傘をさすのも 忘れるほどの
細いしずくが 私の胸に
針を刺すのよ 小雨のブルース


20.北国夜曲

作詞:池田充男
作曲:水森英夫

赤い角巻 ふたりでかぶり
呑んであるいた 吹雪の酒場
おぼえていますか 流氷酒(こおりざけ)
北のおんなは つよいのと
はしゃぎ笑って みせながら
みれんに転んで あゝ泣いた夜

枕ひとつの つららの宿へ
逢いにくるのは 面影ばかり
ゆめでは背中が さむすぎる
灯りひきよせ 便箋に
紅(べに)の唇 おしあてて
送った手紙が あゝ片だより

あなた解かせた ユーカラ帯を
しめりゃせつない 情けがほしい
焦(こが)れて死にます このままじゃ
あれは上りの 汽車の笛
恋にすがって 冬を越す
北国おんなを あゝ捨てないで


21.泣かんとこ

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

冬でもないのに 川風が
芯から心を 凍らせる
水に浮かんだ ネオンさえ
何故だか震えて ぼやけがち
泣かんとこ 泣かんとこ
あゝ アホらしやの鐘が鳴る
尽くしても 尽くしても 放(ほか)されて
泣いたらおんなが すたるやろ

マジでもないのに 耳もとで
好きやといつでも 囁いた
水の都の 浮気鳥
いつかは化けると 分ってた
戎(えべっ)さん 住吉さん
あゝ アホらしやの鐘が鳴る
あんなもん あんなもん 要らんわと
願掛け詣りの はしごする

笑うてや 笑うてや
あゝ アホらしやの鐘が鳴る
泣かんとこ 泣かんとこ 放されて
泣いたらおんなが すたるやろ


22.おんなの朝

作詞:西沢爽
作曲:米山正夫

朝が来たのね さよならね
街へ出たなら べつべつね
ゆうべあんなに 燃えながら
今朝は知らない 顔をして
ああ あなたは別れて
別れてしまうのね

朝が来たのね さよならね
そんなはかない 仲なのね
こんどいつ逢う あてもなく
冷えた紅茶を ひとり飲む
ああ さみしい私に
私に もどるのね

朝が来たのね さよならね
思いだしたら 誘ってね
憎いあなたに 泣きながら
夢の名残りを 抱いてゆく
ああ 女の涙を
涙を わかってね
涙を わかってね


23.新潟ブルース

作詞:水沢圭吾・山岸一二三
作曲:山岸英樹・中川博之

思い出の夜は 霧が深かった
今日も霧がふる 万代橋よ
別れの前に 抱きしめた
小さな肩よ
ああ 新潟は新潟は 面影の街

しあわせの夜を 二人過したね
いつかより添った 古町通り
ほのかに白い 指先で
涙をふいた
ああ 想い出の想い出の 新潟の女

忘られなくて ひとりさまよえば
青い灯がゆれる 新潟駅よ
愛したわけじゃ ないんだと
強がり云えば
ああ 新潟は新潟は 霧に更けゆく


24.昔 あなたを愛した

作詞:秋元康
作曲:都志見隆

月灯りの窓に
影は 砂時計
二度と逢えぬ二人に
永遠は あまりに長い

薬指の花は
枯れることもなく
燃える恋の炎を
一瞬の幻に変える

※それぞれにドアが開き
それぞれを待つ家へ
昔 あなたを愛した
笑って言えるような
昔 あなたを愛した
いつか そんな日が来るといい※

そばで眠る人を
起こさないように
肩が冷えた分だけ
思い出の毛布をかける

それぞれに夢で逢い
それぞれは今もなお…
昔 あなたを愛した
忘れてしまえるなら
昔 あなたを愛した
命 差し上げてしまいましょう

(※くり返し)


25.別れの川

作詞:山内康範
作曲:北原じゅん

ふり向かないで そのまんま
あたしに向けた 背中を見せて
別れの川を渡って行ってよ
男と女の別れの夜は
月もいらない 花もいらない
サヨナラだけが あるだけよ

しあわせなんて 祈らずに
他人になった まなこを見せて
別れの川を 渡って行ってよ
男と女の 別れの夜は
夢も消えてる 情(じょう)も冷えてる
サヨナラだけが あるだけよ

いまさら何を あたためる
あたしに向けた 刃(やいば)を見せて
別れの川を 渡って行ってよ
男と女の 別れの夜は
明日もおぼろで 命おぼろで
サヨナラだけが あるだけよ


26.納沙布みれん

作詞:水木れいじ
作曲:水森英夫

あいつひとりが 男じゃないと
忘れるつもりの 旅でした
月のしずくに 泣き濡れながら
指輪も捨てた はずなのに…
凍てつく風が 哭く海鳴りが
想いださせる 納沙布みれん

俺のこころの 終着駅は
おまえの胸だと 言った彼(ひと)
あんな綺麗な 瞳(め)をしてたのに
私に嘘を つくなんて
はぐれ鴎を 目で追いながら
あなた呼んでる 納沙布みれん

雪よ降れ降れ 悲しい恋を
おもいで話に できるまで
赤いハマナス 咲くこの町で
もいちど逢いたい 抱かれたい
また来る春を おんなの春を
待ってみましょか 納沙布みれん


27.東京ホテル

作詞:池田充男
作曲:水森英夫

眠るあなたの 肩ごしに
船のランプがゆれていた
明日のわかれをまえにして
わたしは服などたたんでた
ここは東京 海沿いホテル
みれんでしょ おばかさん
いまもあなたに 逢いたくて
一年まえの 同じ窓から
レインボーブリッジ なみだで見てる

どこか知らない国へでも
逃げてゆけたらしあわせね
そんな会話がむなしくて
二人は一とつになっていた
ここは東京 海沿いホテル
みれんでしょ おばかさん
あれは始発の ゆりかもめ
グラスを握り眠れないまま
想い出つづりの一夜を明かす

恋の断片を 集めても
ゆめが終わった 白い朝
鏡のぞいて 眉書いて
ひとりの女をたしかめる
ここは東京 海沿いホテル
みれんでしょ おばかさん
せめてあかるい顔をして
あなたのいない同じ駅から
わたしは帰りのきっぷを買うの


28.双子座生まれ

作詞:ちあき哲也
作曲:中川博之

ごめんね、わたし 燃えないの
浮気なつもりじゃ ないけれど
ごめんね、あなた これまでよ
いけない女と あきらめて
胸に突然 風が吹き
好きと嫌いが 入れ替わる
わたしは私が 解らないのよ
そこまで朝が 来ているわ
こんどはいい人 見つけてね
あぁ いつも あぁ ひとり 双子座生まれ

ごめんね、わたし 燃えないの
綺麗でいる気は ないけれど
ごめんね、あなた これまでよ
お仕置きひとつで あきらめて
愛を手にした その日から
肩がふれても ぞっとする
わたしは私が 掴めないのよ
荷物をすぐに まとめるわ
こんどはいい人 見つけてね
あぁ いつも あぁ ひとり 双子座生まれ

埃みたいに まごころを
捨てて拾って また捨てる
わたしは私が 許せないのよ
思い出なんて いらないわ
こんどはいい人 見つけてね
あぁ いつも あぁ ひとり 双子座生まれ


29.信濃川慕情

作詞:山岸一二三・補作詞:水沢圭吾
作曲:山岸英樹

町に流れる 長い川
今もあの日と 変らない
愛を誓った 君なのに
川面に浮ぶ 木の葉のように
流れていずこへ
教えておくれ 教えておくれ信濃川

思い出させる 長い川
君とみつめた あの夜を
肩を抱いたら うつむいて
何も云わずに 泣いてた君が
心に残るよ
返しておくれ 返しておくれ信濃川

遠く流れる 長い川
恋の嘆きの 信濃川
君を求めて 今日もまた
ひとり来てみた 万代橋(ばんだいばし)は
小雨にけむるよ
教えておくれ 教えておくれ 信濃川


30.女のひとりごと

作詞:山田孝雄
作曲:三島大輔

遊び上手と 気どってみても
男ごころが わからない
いつも私は 尽くしてしまう
捨てられやすい タイプなの
いつか覚えた わかれぐせ
夜に泣いてる 女のひとりごと

飲めぬお酒を わかれ間際に
もっともっとと 強がって
ひとり芝居に 酔いしれながら
あなたの胸で 眠らせて
思いがけない 幸せを
夢に見ている 女のひとりごと

花を届ける ちっちゃな春が
通り過ぎてく この街を
潤む灯りに 誘われながら
切なく燃える 残り火よ
爪を噛むのも わかれぐせ
未練とまり木 女のひとりごと


31.永遠にバラの時を

作詞:水木れいじ
作曲:弦哲也

ふりむけば ひとすじの光の中に
ときめきと 愛を謳う
赤いバラが 咲いてた
馨しい花の香に 心染められ
あの日から 愛を探す
長い旅は続くの
雨に打たれても 風に吹かれても
私は歌いつづける 生命あるかぎり
あゝ幾千の 夢をのせて
あなたの胸に 届くように
あゝ幾千の 夜を越えて
永遠に バラの時を

いくたびか 裏切りの棘にさされて
ゆきずり恋に溺れ
酔って泣いた 若い日
気がつけばただひとり あなたはいつも
あたたかい 春のように
肩を抱いてくれたわ
遠い想い出に 巡りくる季節
私は歌いつづける 生命あるかぎり
あゝ幾千の 星のしずく
あなたの瞳 濡らすように
あゝ幾千の 朝が来ても
永遠に バラの時を

あゝ幾千の夜を越えて
永遠に バラの時を


32.愛は煌めいて

作詞:高畠じゅん子
作曲:中川博之

思えば若いから なんでも出来たのね
ばかげた遊びもしたり だまされ傷つき
いろいろあったから 夜空を見ていると
哀しくないのになぜか 涙があふれるの
愛は 愛は煌(きら)めいて
心の海を照らすわ
私の身体を
風のように通りすぎた 男もいたけど
いつでも恋はひとすじ 真剣だったのよ

ひたすら駆けてきた 自分がいとしいわ
石ころばかりの道や 都会の砂漠を
終わりのない旅は 孤独と向き合えば
どこかでくじけちゃだめと 背中を押されるの
愛は 愛は煌めいて
心の駅を照らすわ
夢だけかかえて
乗った夜汽車走るままに この身をまかせて
それでも虹をこの手で つかむと決めたのよ

愛は 愛は煌めいて
心の窓を照らすわ
私の人生
どんな時も忘れないわ あなたがいたこと
元気でいれば明日(あした)も 陽はまた昇るのよ